仕事がある時ならば、断りたくなる安い仕事が多々あります。
本当に仕事がない時には、否応なく受注せざるを得ません。
受けないほうがいいのか、それとも受けたほうがいいのか。
下請一品加工メーカーの生産性を考える上で、一つの論点です。
著名な経営コンサルタントの先生方の意見は、はっきりしています。
利益率の高い、代わりになる仕事がない限り
利益率の低い仕事でも引き受けたほうがずっといい
この考えに間違いはないでしょう。
ただし実情を踏まえたうえで検討するほうがいいのはたしかです。
・ 低い納入単価が常態化しないだろうか考える
・ コストダウンの余地があるのかを検討する
低い納入単価が常態化しないだろうか考える
現代は、全分野で製品やサービスは供給過剰ぎみです。
仕事の絶対量が減っているのだから、競合も多くなります。
必然的に、安価な仕事が多くなると考えるのが自然です。
問われるのは、会社としてどうありたいのかです。
少なくとも、原価計算を厳格に行う必要があるでしょう。
指値で受注し、原価を計算してみたら赤字だったなんてことも。
だからと言って元請けに強気で交渉できるわけでもないですが。
一線引いて、断る勇気を持つというのも一つの方針です。
各メーカーは、苦渋の選択をしています。
機械や作業者を遊ばせておくよりも、稼働しているほうがいい。
赤字にならなければよし、という考えで渋々引き受けています。
ただし、低価格が常態化してしまっていることが問題です。
安値が基準として定着し、見積もりの出発点になっています。
その日暮らしで、なんとか糊口をしのぐという状態が続きます。
一時的な策だったつもりが、抜けられなくなる可能性もあります。
残念ながら、決定的な打開策を助言をすることはできません。
それでも、できることが全くない、というわけでもないはずです。
コストダウンの余地があるのかを検討する
ただ完成したものを納入して終わり、ではまったくの損です。
仕事を振り返り、自社の体質強化に役立てているだろうか。
加工時間短縮のための取り組みと、加工後の検証
仕事が完了都度、施策と効果に対する振り返りを行うこと。
その過程が抜けていると、安い仕事で体力を削るだけです。
同じものを製作して、AさんのほうがBさんよりも明らかに速いとしたら。
なぜ遅いとBさんを責めたところで、誰の得にもなりません。
それよりもAさんがなぜ早くできたのか、何が違うのか、検証すること。
さらに言えば、設備による差というものもあなどれません。
加工時間が早くても、機械につきっきりの場合もあります。
かたや時間が掛かっても、全自動だから他の作業もできるなど。
また一品加工の場合、段取り時間がかなりの部分を占めます。
場合によっては、加工時間を上回ることすらあります。
必要な工具、爪、敷板の準備のムダ取りはできないだろうか。
見直しの余地が全くない、という職場のほうが少ないはずです。
まとめ
安い仕事でも利益が出せる体質を作る努力には、意味があります。
より正確には、安くてもしたたかに利益を残せるようにすることです。
生き延びているメーカーは、そうやってしのいできているのだから。
嘆く前にやれることに目を向けるほうがいいですね。
