製品は、組み合わせ型かすり合わせ型かで区分できます。
規格品を組み合わせて製品にするのが組み合わせ型。
モジュール型とも言って、電気製品などが該当します。
反対に、部品同士の関連性により性能が決まるものがあります。
すり合わせ型(インテグラル型)と言って、自動車はこちらです。
現状、前者の製品メーカーはかなり苦戦しています。
後者は今のところ、なんとか持ちこたえています。
なぜこんな話をするのか。
一品加工メーカーの将来を読む上で、ヒントを与えてくれるからです。
・ 治工具は、組み合わせ型とすり合わせ型の性質を併せ持つ
・ 標準化される部品と、標準化できない部品がある
治工具は、組み合わせ型とすり合わせ型の性質を併せ持つ
治工具ってどんな性質の製品なのでしょうか。
考えてみると、結構不思議な位置づけのものです。
両方の性質を併せ持っています。
シリンダー、クランプなど標準の機械要素部品を使用します。
ただし製作部品には、共通の規格があるわけでもありません。
だから1点ずつ部品図を作成し、それに基づいて作成します。
では、製作した部品を組めば完成なのか、と言えばそうでもない。
組付け調整、現合という言葉がある通りで、付帯作業が必要です。
これがあるから、日本製の治工具、設備機器は強いのです。
しかし、すでにお気づきでしょうが、現状に安穏としていられません。
今のままでは、お家芸ではなくなる日も来ると思います。
同時に、私たちの仕事量(=実入り)は確実に減っています。
標準化される部品と、標準化できない部品がある
時代は私たちにとって、確実に不利な方向に進んでいます。
一品ずつ加工していたものが、標準化されつつあるからです。
いい悪いは別にして、この流れを止めることができないでしょう。
簡単にできるものは、モジュラー型(汎用部品)だと割り切ります。
将来性はないとみなし、いつかなくなる前提でいること。
もちろん、今いただいている仕事は大事にしますけれど。
では全く将来性がないのか、そうとも言い切れません。
お客様と打ち合わせしながら作り込んでいくものもあります。
完成品の機能に直接影響する、重要な部品のことです。
他部品とのはめ合いもあり、一手間加えて良品になるなど。
こうしたすり合わせ型の部品を大事にすること。
そのためには、より深く先方に入り込むことが重要になります。
使い勝手、部品に求められるものを深く知る必要があります。
製造工程も安易に口外せず、自社ならではの部分を残しておくこと。
他社に転注しにくい仕組みにすることを目指します。
まとめ
すり合わせ型と組み合わせ型かという区分についてお話してきました。
御社の行く末を考える上で、一助になれば幸いです。
板に穴を開けるだけ程度の簡単な部品は、いずれなくなります。
標準化され、量産部品メーカーの仕事になります。
さもなくば、赤字覚悟の低価格になるかどちらかです。
核となる部品をきっちり押さえ、周辺部品も取っていく。
したたかに生き残るために必要なことです。
こうして記事を書いている間にも、情勢が確実に動いています。
顔の見えない一業者に甘んじていたら、将来はありません。
